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    Yoshihiro Saitoh

    シーバスからオフショアまで主にソルトのルアーフィッシングを楽しんでいます。東京在住。東京湾-相模湾-玄界灘。たまに遠征も!

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    富津シーバスランカー便基礎テクニックまとめ

    DATE : 2015.01.14

    CATEGORY : シーバス, 釣行記


    11月から1月。秋のあら食いから春のバチシーズンの合間でオカッパリからは釣れにくくなるタイミング。産卵を意識した個体は東京湾を南下し富津沖に集まる、と言われています。産卵を意識した=成体の個体なのでサイズが大きい。このシーバスを狙って定員数名のボートで機動力を生かして攻略する。これが通称「富津ランカー便」。東京湾では横浜からぐるっと木更津・富津あたりまでの沿岸部のシーバスガイドがこぞって出船します。

    タイミングが合えば爆釣することもあるし、自己記録更新の夢もあります。渋い日は、相当過酷な釣りになることもありますが、初心者でも練習しながらチャレンジできるキャスティングゲームです。青物の練習にもいいかもしれません。

    今年は数回乗りましたので記憶があるうちに教えて頂いたテクニックをまとめておきます。個人的にはオカッパリシーバスとは全く違うテクニックが必要だと感じています。

    kim

    普段はバス狙いの木本部員、ナイスサイズゲット!キャストが超上手い。
    アベレージはこのくらいです。


    装備編

    まずは格好から。「寒い」「濡れる」が前提です。特に移動時が超寒い。上下の防水と保温ができるものを。機能性インナーの上にさらにダウンジャケットをきてレインウェアを着るか、釣り用の真冬用の防寒着上下が必要です。あったかい日はラッキーだと思って脱げばいいだけですから。ウェーダー履いちゃうのも手ですね。スパイクのついた靴は船では塗装がはげてしまうので御法度です。その点は注意しましょう。

    靴は水をかぶることがあるから長靴かそれに準じたもの。グローブも絶対忘れてはいけません。
    帽子は強風で飛ばされないようなもので、ニットキャップがおすすめです。ベースボールキャップやワークキャップタイプはコードをつけておきましょう。偏光グラスも必要です。フィッシュグリップとプライヤーは(ボガグリップ)はたいてい船においてあるので持参しなくても大丈夫です。ライフジャケットも借りることができますが、できたらこれは持参したい。船によってはレンタルが膨張式のものでないこともあるので動きにくいし。

    そうそう、カイロを持っているとモテるようです(笑)

    たいてい早朝出船で3時くらいまでですので、食べ物と飲み物を持参しましょう。あったかいものが飲みたくなるので魔法瓶にお茶やコーヒーを入れて行くのも良いと思います。

    これらを防水のバックやバッカンに入れて乗船します。自分は船酔いしないのですが、気になる人は酔い止めを飲んでおきましょう。


    タックル編

    ロッド:6フィート後半から7フィート台のボートシーバス用のロッド。長めのバスロッドでも転用可能です。あまりに長過ぎるのはキャストしにくくなるので注意。
    リール:相当ベイトのキャストに慣れている人でなければスピニングオンリーで良いと思います。慣れ、とは「飛距離」の問題です。普通の人のスピニングと同じくらい飛距離が出せればベイトタックルでも大丈夫です。番手は少し大きくても大丈夫で、シマノなら3000-4000番。
    ライン:PE1.0以上をガイドさんは勧めていますが、PEの性能も上がっています。自分は0.8まで落としています。1号前後なら大丈夫だと思います。リーダーは20-30lb。リーダーの長さは考え方がいろいろありまして、タックル全体のバランスで’考えることだと思いますが、自分はロングリーダー派。2ヒロ近くとることもあります。が、60センチくらいのリーダーで普通に釣ってるアングラーもいらっしゃるので好みで良いと思います。

    上記のタックルの他、ライトなシイラ用のタックルなども転用できます。少しラインは細くしたいところですが、自分はPE2.0のセットでやったこともあります。ライントラブルが起きたりしたときのためにサブタックルを持っていると安心です。

    重要なのは「飛距離」です。飛距離がでるセッティングができるタックルを用意しましょう。トラブルがおきてラインが足りなくなるとその時点で終了なので、タックル一本でいくなら替えスプールか、予備のラインを持参しておきましょう。

    mas2

    ベイトタックルでもちゃんと飛距離を出せればナイスサイズが!
    ベイトリール暦の長い増尾さんならでは。後ろの木本部員もベイトタックルのほうが慣れているということでベイトオンリーでした。


    ルアー編

    ルドラSW シンキングもしくはサスペンド OSP
    ビッグバッカー107 JACKAL
    アイアンプレート18/26 COREMAN

    この3種類を基本に。冬は澄み潮が多いのでカラーはコノシロに近いナチュラルカラーが定番。それを軸にアピールカラーを足すというので良いと思います。派手な色ほとんど自分は投げませんが、、、レッドヘッドやピンクなどの派手めの色に連発することもありますが、そんなときにナチュラルカラーでは釣れなかったという経験はランカー便においては「まだ」ありません。それよりも細かなシルバーの違い(マットか光沢か)を気にしています。

    この3種(特に上2種)のルアーでの釣果はどのガイド船でも安定しています。これはガイド船がおすすめしているので、結果投げる人が増えて釣果があがっているという側面は否定できないのですが、いずれも、

    1.飛距離が出て
    2.高速リトリーブでもちゃんと泳ぐ
    3.波動が強め

    ということだと思っています。ストラクチャーゲームではなくてオープンエリアから魚を引き出す釣りになるので上記のような項目を重視しているのだと思われます。

    それを基準にすれば、他にも選択肢は出てくると思います。DUO タイドミノー140.175slim / Bloowin 140s /ショアラインシャイナーZ140LD-S /サイレントアサシン 140S.F / ジャッカルベイスカッド128 などはルドラの代替になりますね。でも、やっぱりルドラですかね。

    その他にはどうしても喰わないときのためのスピンテールや、アイアンプレートとは違う波動のバイブレーションなどがあれば大丈夫でしょう。

    コノシロがベイトになっているの時はボリュームのあるルアーにも反応が良くて、ラッキークラフトのビーフリーズ 140Fも良いルアー。飛距離はルドラなんかよりも少々落ちるのと、もう廃番かも知れず、なかなか見つからないルアー。見つけたら買っておくと吉ですね。

    bigbacker

    ビッグバッカーのボトムトレースでの一本

    <応用編>
    (自分は投げませんが)ジョイクロに代表されるビッグベイトや、マグナムスプーンでの成果もあがっているようです。基礎ができたらぜひチャレンジを!タックルは上記のものよりも強くないと扱えないですね。

    <フック:おまけだけど大事なこと>
    実装されているフックより一番手大きく強いフックを持参しましょう。既成でついているフックは少し弱い。わかっているけど新品状態でのフック交換は正直面倒ですよね。新品で使ったルアーでのフック折れやフックの伸びでバレたことはそんなにありませんが、一匹キャッチしたらフックが伸びていた、とか、外すときに魚が暴れてフックが折れた、などということは良くあります。一度曲がったフックは伸ばしても強度は落ちますのでそこで交換しましょう。前後でフックサイズが変わると泳ぎが変わるので、全てのフックを変えることになります。全部交換はもったいない、、、というのであれば、一番リアのフックサイズを大きくする交換はまだなんとかなります。


    テクニック編

    1.遠投

    まずこれです。できるだけ遠投。ボートプレッシャーから遠いほど魚の活性は高い。エンジンを切ったら反応が浮いてきて喰ったみたいなこともあります。なによりより広くポイントを探れるのと、魚に喰わせるためにルアーを追わせる距離がとれる。船縁で魚が反転!というのはこの喰わせの距離不足です。
    ガイドさんはたいていフォロー(追い風)になるようにボートをつけてくれるので、風があるときは高さを出して風にのせて飛距離を出すこともできますね。

    2.ルアーアクション

    トップバッターはルドラ。富津のオープンエリアは深くても10メートル。魚探の反応を見て低い位置に魚が居ても誘い出すことは可能です。

    150116_ph2

    ・巻きスピードは超高速リトリーブから超スローまでその日のパターンを試す。
    ・途中でリトリーブを留めて食わせの間を作る。ジャークを入れても良い◎
    ・カウントダウンでレンジを細かく探る
    ・ロッドティップを海に入れて引くと潜行レンジを5M程度まで下げれられる。

    これでダメならビックバッカー

    ・巻きスピードは高速から低速まで探る。
    ・レンジはカウントダウンによるレンジコントロールと、ボトム取りの両方を試すこと。レンジキープは超重要
    ・5-10回巻きからの1ジャークの繰り返しも有効
    ・とにかくエビになりやすいルアーで、綺麗な飛形とフォール時は軽いテンションフォールを心がける

    150116_ph1

    で無反応であればアイアンプレートやスピンテール、漂わせる感じのミノーで流して行くなどひたすら試す。アイアンプレートのボトムノックっていう甲殻類を模したパターンもあるようですが、これはかなりしんどい釣り。
    釣れない時間も長いので忍耐力が必要ですが、もしなにしても無反応、、、てなことになったら。。。

     

    「ルドラ巻き倒しましょう!!」

     

    もう、ルドラでできることを全てやってみる。巻き速度。レンジ、アクション、カラーローテーション。自分は下手にルアーローテーションの無限ループに入るくらいだったら、ルドラ一本でひたすらできること、変化をつけ続けた方が良いと思います。どうしてもレンジがあがらないようならビッグバッカーを混ぜながら同様にキープキャスティング。

    3.ボートでのポジション

    船は通常進行方向にゆっくりと流して行くので、みよし(船の先端)が圧倒的に有利です。乗り合いだったらローテーションしながらなるべく先頭で投げたいですね。チャーターだったら逆に釣れてない人を前にしてあげるなどの気遣いをすると船中気持ちよく釣りができると思います。

    4.コミュニケーション

    なんのコミュニケーションかっていうと船長と、です。ガイドさんコミュニケーションをとって教えてもらうのが一番の近道。いろんなアングラーを見ているガイドさんは力量に合わせてテクニックやパターンを教えてくれます。


    最後に

    諦らめたらそこで試合終了ですよ。

    釣れない時間も投げ続けた人にきっとランカーが待っています。今年はもう終盤戦で数は出にくくなっているようですが、その分サイズが出ているようです。ぜひチャレンジしてみてください。

    seabass

    82cmでギリギリランカー!

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    FIELD DATA

    富津沖

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