昨年は本当に台風の当たり年。あいにくの悪天候でいくつかの遠征は中止になることも多かった。
そんな時は晴耕雨読ということで、文字通り本をたくさん読んだり、少し仕事したりと静かにすごしている。
ずーっと気になってたburitsuのbm部員のblog「竿と二輪と魚」の『僕たちが釣りに行く(いかねばならぬ)理由』をもう一度じっくり読んでみたりしている。はい、私も海のそばに住みたいです。
「なんで釣りなの?」と聞かれたらこのblogを見せるようになったくらい(特にお酒の席などで)、文献も丁寧に拾って説明してもらっているので、みなさん結構納得してくれる。ちなみに釣りにまつわる格言まとめも一緒に見せると効果倍増(笑)
「一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。」
「三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。」
「八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。」
「永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。」
(一番有名な格言)
とか
「もし釣りが仕事の妨げになるのなら、仕事の方をあきらめなさい」
(仕事関係の人どうか読んでませんように)
とか
「釣りは男が淋しさなしに孤独でいることができる地上に残された僅かな場所の一つだ」
(これは個人的ナンバーワン)
そうだよなっ!そうだよな!!って膝を打ちながら、個人的な「釣りに行く理由」を掘り下げてみることに。BGMはもちろん「僕らが旅にでる理由」(小沢健二)だ。
よく勘違いされるのだけれど、自分は本当は旅行自体はそんなに好きではなくって、「あー旅しないと死んじゃう!」みたいな気持ちはあんまり感じた事がない。仕事柄訪れていない都道府県はないくらい(あれ、鳥取って行ったっけな?)移動は日常だけれど。
出先で綺麗な風景や建築に出会えたらそれは心底美しいと思うし、写真を撮ったりもするけれど後で見返すことは稀だ。どちらかと言えば仕事の延長に近い。
そんな自分でも、釣りだけはいそいそ・ルンルンと出かけていく。
なぜか。
それは、自分だけの風景を作りだす事ができるからだ。ただ「見に訪れる」だけでなく、自分で試行錯誤を繰り返し、途方もなく長い時間を費やした、やっと結果が出る瞬間に、見るもの全てがヴィヴィッドな色に染まる特別な風景。ロッドに伝わる命の波動、水しぶきの音、海の匂い。全てが溶け合って脳内で作り出される特別なシーンは誰のものでもない、たった一つのもの。
自分のイメージはいつでも赤。ヒットの瞬間・ランディングした瞬間。どんなに曇天で鉛色の水色でも、赤い色を感じる。まさに”Red ocean”本来の経営学的な意味は、血みどろの戦いをくりかえす競争原理を優位とする市場の事だけれど、もっと純粋に「赤い海」が見たい。そのモチベーションが自分を駆り立てる。長い時間の準備、トレーニング、プラクティスを重ねた結果、釣果は出ない事だって多いし、他のアングラーと比較したら出た結果だって大したものはないけれど、これが自分なりの「僕らが釣りに行く理由」。
Red ocean が見たい。ただ、それだけだ。
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机上
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