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Shota
パックロッドを中心に、ライフスタイルとしての釣りを提案するメーカーHuerco(フエルコ)に所属しながら、世界各地を釣り食べ歩くフィッシングピーターパン。厳しい釣りを強いられても、持ち前のハッタリと語学力で切り抜ける「適当さ」が武器。BIGFISH1983ジャパンアンバサダー、Rマジック・TONEDTROUTプロスタッフ、Patagoniaプロセールスプログラム。ネギとタマネギが食べられない。焼きそばはペヤング派。
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BURITSU読者のみなさまこんにちはとこんばんは!10月になったと思ったらいきなり寒くなりましたね?栃木だけかな?しかし久しぶりの更新。本当はいくつか他にオススメのアイテム紹介のネタを準備していたんだけど、ちょいとまだゴーサインが出ていなくって、もともと書いているブログの更新もままならなくて、終いには能力ないのに雑誌の記事にまで手を伸ばし始めてまさにBURITSUからもグレートエスケープしてました…
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さて、原点回帰を自分に言い聞かせるかのように今回のタイトルはThe Great Escape。と言いますのも、初めて訪れた十和田湖は想像を遥かに絶する美しさと広大さ、水辺のすぐ脇にテントを張ったり出来るところが何とも理想的な「The Great Escape.」だったんです。秋の十和田湖を訪れる釣り人達のお目当てはヒメマス。しかも婚姻色を纏った美しい紅いヒメマスです。
ヒメマスって知ってますか?
多分トラウト好きじゃない人からすると、まずヒメマスって何?って感じですよね(笑)ヒメマスは簡単に説明すると、紅鮭(ベニザケ、ソッカイ)の子供です。降海型・陸封型って言葉をご存知でしょうか?文字通り、海に降り川に戻ってくるのが降海型で、一生を淡水で過ごすのが陸封型なのですが、ヒメマスは紅鮭の陸封型。一生を湖から出る事なく成魚になり、ベニザケをそのままダウンサイジングしたような野生的で可愛くてたまらないヒメマスが出来上がるのです。ヤマメとサクラマスみたいな関係ですね。とにかく美味しいことでも有名なヒメマスは、トローリングの釣り人にも人気があります。
写真は中禅寺湖で今年撮影した遡上するヒメマス
しかもさらに興味深いのが、この産卵シーズンを控えた時のヒメマス達の変身のスピード。実はそれぞれ湖に注ぐ河川の河口部に差し掛かり、遡上を控えたあたりから、彼らは急激にその体の形と色を変化させます。そしてそれはほんの1週間〜10日ぐらいの間に起こるという、ちょっと怖くなるぐらいの速さ。ちなみにあのセッパリで有名なカラフトマスも、河口に差してきてごく短期間の内に、ギンザケみたいな見た目から一気にあの毒々しい姿に変化するらしいです。トラウトって不思議…
春に釣られたヒメマス、この時期はオスメスの区別もつきにくい
今年の十和田湖は不漁??
実は行く寸前まで今年も行けなかったなぁなんて思っていたのですが、急遽面白そうな招集がかかって、あまり深く考えずに2つ返事。後から調べて栃木から高速ノンストップでも6時間以上掛かると知った時は若干怯みましたが、久しぶりにひとり旅気分を味わいながらロングドライブ。なんか、仙台ぐらいならもう隣町みたいに感じた(笑)そらそうだ、十和田湖ってちょうど秋田と青森に挟まれた県境に横たわる湖…
なんて美しい湖なんだ!峠道から十和田湖が見えてきた時は海みたいで感動
到着しただけでテンションが上がり、なんかもう釣れる気しかしない!と思っていたけど、現地で案内してくれた仲間の話だと、今年は過去数年に比べるとヒメマスの接岸する量が驚くほど少ないとのこと。本当によくある展開ねこれ。釣りのDVDとかで聞き飽きたアレですよ、「前日の急激な冷え込みでコンディションは激タフへと変化!」。
紅葉もうっすらと始まり美しい。けど釣れない…
ヒメマスを釣る方法
だけど何箇所か回るうちに、何となくヒメマスの群れが行ったり来たりしている場所や、ネスト(産卵床)と思われる場所の周りをウロウロする魚がいる場所が見つかってきます。でもなかなか口を使ってくれないもどかしい釣り。例年だと、飽きる程釣れる日もあるそうで、確かに前評判では難しい事考えずに管理釣り場で使うスプーン(赤、ピンクがオススメらしい)を投げていればいいとか聞いてたけど全然違う…。
DUOのフィールドテスターでもある中野くんとのトラウト談義は本当に楽しかった
そんな中でも釣り人はやっぱり釣りますね。特に今回メインでガイドをしてくれた中野くんは岩手をメインに東北のエキスパートアングラー。本気のヒメマスの情報(?)が欲しい人は彼のレポートを見た方がいいかも?現地でも聞いたコツと、自分で感じた事としては…
・木の陰や岩陰、足元にも結構いるので丁寧に
・マイクロスプーンやミノーを、色や重さを変えながら何度も鼻先を通す
・少し遠投して、ブレイクのスレてないヒメマスを狙うのも手(7gぐらいのスプーン)
・産卵床を壊したり、プレッシャーを過剰に与えるのであんまり立ち込まない
・結構頭上に木がある場所が多いので、6ft弱ぐらいまでのロッドが使いやすい
・ルアーの色は目立つ色が良い(食いが良いというよりバイトの見易さがかなり重要)
しかし十和田湖の楽しみ方は釣りだけじゃありません。いくつかキャンプ場・野営施設が湖畔にあって、水辺で焚き火をしながら星を眺めて、軽く飲んで、おでんなど食べて、個人的にはこれがまさに今回のThe Great Escapeだな!っと感じました。とにかく今回写真をたくさん撮ってくれたトミーさんの写真が良すぎて、これだけでも行く価値ありでしょ。
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そういえば中禅寺湖が閉幕して以来、全然車中泊してなかった。久しぶりに感じる、あの起きた時に少し耳や鼻が冷たい感覚。気持ちが良かった。
きっと本来はもっとヒメマスは釣れます…
翌日、なんか皆して寝坊した我々はしっかり朝ごはんを食べて日が昇った後にランガンを開始。もちろんこの後なかなか釣れずに苦しめられて朝マズメを逃したことを皆で悔やんだけど、結果だけ見ると実は全員無事にヒメマスをキャッチ。良かった良かった。
トミーさんはTictのスタッフでもあり、ライトゲームのエキスパート&キャンプの達人(笑)
もちろん使用したロッドはHuercoの〜と言いたかったんですが、なんと今回玄関にロッドをケースごと忘れてくるという、コンパクトになってしまうが故のパックロッドあるある発生。なので中野くんに普段彼が溺愛する渓流ロッドをお借りすることに…。フエルコスタッフとしてはあるまじき行為ですが、言い訳としてはガラパゴス化はよくありません。色々触ってみないとね、良いものは。
この魚は見事だった!同行者の釣った美しいオス
さらには、なかなかスプーンで釣れなくてあの手この手で頑張っていたら、オーバーハングした木の枝先に真っピンクのルアーが引っ掛かっているではありませんか?頑張って回収すると、何やら背中にHIMEMASU(ヒメマス)って書いてある。何これ、まさにヒメマス用!!借りたり拾ったり、いいのかこれで。
残り時間も日没まで後わずかというタイミング。時々いい感じにヒメマスが回ってきても、コイとか厳ついサクラマスが来てビビり倒すヒメマス達。参った。
しつこく何度も目の前で、ジャークしてはポーズ
しかしやっぱり何かしらスイッチを入れる動きっていうのはあるもので、この拾ったミノーの絶妙なシンキング気味のサスペンドが良い感じにレンジが入って、鋭いジャークにたまらず口を使った2匹のうち1匹をなんとかキャッチ!小さなオスだったけど、来て良かった〜。遠征は魚のサイズ関係なく、いや時には釣果さえ関係ないんですけど、やっぱり嬉しい初めてのイッピキ。安心して栃木に帰ることが出来たのでした。
ネットぐらいはHuercoが登場出来て良かった…
と言うことで、今シーズンはかなり渋いと言われてはいるようですが、普段渓流や湖のトラウト、またはスレた管理釣り場で天才トラウトを相手にしている方達ならきっと釣れると思うので、是非是非あの最高のロケーションでの釣りを体験して欲しいです。
実は十和田湖はまだまだ「これから」
実は今回の「十和田湖ミーティング」、裏テーマはある新ブランドに様々な形で関わるであろう人間達が集まった釣りキャンプだったんです。これこそまさにBURITSU読者さん達が好きそうなオサレネタです。詳細はまた詳しく…
そして、多分結構なヒメマス狙いの釣り人が、ヒメマスじゃない魚のバイトやチェイスを経験しているはず。流れ込む川にはたくさんのサクラマスも産卵を控えて遡上しているんです。秋のシーズンはまだ禁漁期間ですが、12月1日からはサクラマスを狙う事もできる十和田湖。めちゃくちゃ寒いらしいけど、冬の管理釣り場に飽きたら、またエスケープしちゃおうかな?
十和田湖でお世話になったみなさま、本当にありがとうございました。
ではまた。
デュオ ルアー スピアヘッドリュウキ50S ピンクヤマメ ADA4019
Man in style #bigfish1983 @tonedtrout https://t.co/LFfazSCqwf pic.twitter.com/k5T1OZwZDk
— BIGFISH1983公式 (@bigfish1983jp) October 14, 2018
TACKLE DATA
ROD: Blakiston 500 L, D-3 Custom Lure's
REEL: stella2000S, shimano
LINE: PE(0.8)+Leader 5lb, VARIVAS
LURE: Ryuki 50SP HIMEMASU マットピンク
EYEWEAR: Fario#01, BIGFISH1983