3月の声が聞こえると多摩川にオレンジ色の魚体が上がってくる。それがマルタウグイ。
他のシーズンにはシーバス釣りの外道として釣れてくることもあるけれど、春の産卵期には婚姻色のオレンジ色をまとって群れをなして中流域の瀬に上がってくる。50cmを超えるサイズのマルタウグイはスピードのある良ファイター。産卵期でも良くルアーやフライを追うのでゲームフィッシングの対象魚です。
今回は青物師でもあるN井さんの発案で早朝から多摩川に出かけました。最近釣りにはまっている友人の梅ちゃんを誘って、後は現地でN村さんも合流するということで4名のパーティーです。
実釣開始(ルアー)
N井さんは昨年にずいぶんとやりこんだらしく迷いなくエリアを絞り込む。
車を止めて河川敷を歩いてエントリーします。そうそう!忘れてはいけないのがこちら。
遊魚券です。詳しくは多摩川漁業共同組合本部のウェブサイトより。なんとコンビニで購入できます。
番号を控えておくと便利です。
川に到着して瀬をチェックすると。。。
「バシャバシャ!」
と心踊るサウンドが!!いるぞいるぞ。
早速タックルを組む。まずはテンポよく釣りたいのでルアーから。
直接群れにキャストするとスレ掛かりしそうなので、上流にアップクロスで投げて流れに沿ってルアーを流し込んでいく。
ルアーが「モゾっ」と押さえ込まれるようなバイトにシャープに合わせを入れる。マルタウグイの口は案外と硬い。
早速キャッチ!
これはメス。腹がぽってりとしてます。よく引く!
N井さんもバンバン釣ってる。オシャレさん。タックルはトラウト用を流用。
N村さんは渓流のベイトフィネスタックルで。いい顔だー!この釣り、相当楽しいぞ。
いい感じのパターンにはめることができて5本くらい獲ったところで、密かに今回自分に課していたミッションを。
それは、、、
フライで釣る!
そう。フライ。大学の時に購入してからそれほど使用していないフライタックルで楽しみたい。
ループを作るだけでも楽しいのがフライフィッシング。この日は風も穏やかでフライの入門には最適。
フライをローテーションしながら流していくと、曲がりながら流れているフローテイングのラインがシュッと延びる。
軽くアワセをするとヒット!でもバラす。
また、ヒット!バラす。
またヒット!バラす。
。。。。。。
何かがいけない。フッキングが甘いのかもと思いアワセをしっかり入れる様に修正すると
キャッチ!フライちゃんと釣ることができましたよ!!感無量だ。
そしてこの後まさかの、、、連発劇。1キャスト1バイトとはいかないけれど2キャスト1バイトくらいの勢いで爆釣。
フライがはまったときの破壊力は半端ない。ウハウハしながらキャストしているとN村さんの熱い視線を感じる。。。
「さいとうさん!!ちょっと貸して!!!」
wwwwww
N村さんはそんなにフライの経験がないって言ってたけどいきなりで投げれているし!良いコースに届いている。
何投かしてもバイトがないので、ラインメンディングをしてもらうように伝えると。。。
ギューンと竿が曲がっている。おお、流石。でも一本目はブレイク。手ドラグで対応しなければいけないフライのファイトはちょっと慣れが要る。
気をとりなおして再チャレンジ!
今度はちゃんとキャッチ!タックルもライトなので下流に移動しながらファイト。N村氏と思わず熱いハイタッチを交わしました。ちなみにこの魚はオス。なんか汁出してるし。。。
そして、コツをつかんだN村氏連発モードに。
「さいとうさん、まだロッドいいかな、いいかな」
というわけでロッド強奪されました。。。5-6本は獲ったのではないでしょうか!
「俺フライ買うわーっ」って言ってたのは多分本気だと思う。
タックルについて
マルタウグイ釣りの魅力の一つは、個々が好きなタックルで臨めるということ。
バスロッドでも良いし、トラウトロッドでも良いし、アジングのロッドでも良いし、シーバスタックルでもいける。
ある程度軽いルアーが投げられることと、細糸を使えるということが条件になるけれど、それをクリアしていれば後はタックルバランスの問題。
この日の自分のタックルはメバルタックルをそのまま使用。
ロッド:Daiwa/月下美人 76UL-S
リール:SHIMANO/アルテグラ1000S
ライン: PE 0.3
リーダー:フロロ7lb
自分はバスフィシングをやってこなかったので6フィートクラスのロッドに慣れてないというのもあるけれど、少し長めのロッドの方が流れに沿ってルアーを流していくのにやりやすいのでは?ということでメバルロッドの選択。キャストもファイトもストレスなく使用できました。
ルアーはこの日反応がよかったのが赤・黄・ゴールドのスプーン。この写真は5gのもの。管理釣り場のスプーンより一段重めが飛距離が出るのとボトムを流しやすいのでオススメ。他にはスピナーも好調。ミノーにも食ってくる(確かにシーバスのルアーを食うくらいだから)魚ですがこの日は反応が今ひとつ。
針は全てバーブレスのシングルに。これはスレがかりを減らすためとボトムをとりたいので根がかり防止も兼ねて。
(あ、、、、、管理釣り場同様最終兵器はアラベスクだと思います)
そしてフライのタックル
ロッド:Caps/StreamTrail #3/4 8feet
リール:ORVIS/Battenkill 3/4
ライン: DT フローティング 3
リーダー:5x
ティペット:5x
フライはいろいろ試しましたが、虫系よりもやエッグフライの方が反応がよい。とくにウェイトは付けないでナチュラルに水中を漂わせるイメージ。
このクラスのタックルだと流心に魚が入るとファイトに時間がかかるけどそれも楽しむっていう方向性で!
テクニックとまでは言えないけれど気がついた点などをいくつか
そんなに経験があるわけでないのでテクニックは書けませんけれどN井さんに教わったり、効果があったメソッドをいくつか。
「ルアー編」
・リーダーは極端に太くすると食わない。タックルバランスも考えてですが、今回メバルタックルで7lbは余裕あり。もう少し落としても獲れると思う。
・ボトムをルアーが転がってくるイメージ。アップクロスで自然にルアーを流してポイントに入れる。キャストはそれを見越して先にキャストする。シーバスと同じテクニック。
・ルアーを見切るのでカラーやサイズローテーションはした方が良い。
・フックはシングルバーブレスに(大事なことだから2回目)
速い流れの釣りは慣れないとなかなか難しい。ルアーフィッシングより浮き/ミャク釣りの餌釣りの経験値が生きるのではないかなと。
1.流れに餌を乗せてポイントに流し込む
2.流しながら竿を扇状に移動していく
3.下流でラインテンションがかかり始める前に回収
という一連の動作にキャストとリールを巻く(ラインスラッグの回収)という行為が加わる。
ちょっと苦戦していた梅ちゃんにもマンツーマンであれやこれや伝えさせてもらったらしっかりと結果が!
キープキャスティングですね!
「フライ編」
・フライをやる人には「常識じゃん!」てなことなのですが、ラインメンディングをしっかりすること。ラインが先行してフライが引っ張られる不自然な流し方をすると食わない。
・ラインの動きでアタリをとってしっかりとシャープに合わせること。
・エッグ系の派手目な色がこの日は好反応。
東京と神奈川の県境を流れる多摩川は豊かな自然を取り戻しつつあって鮎も遡上するようになった。最下流ではシーバスも狙える都市の好フィールドです。
この環境変化は釣り人の我々が一番体感しやすいはず。もっともっと美しい水辺にするためにも、後世に残していくためにも、この魅力をもっと伝えて行きたいですね。
というわけで、今シーズンもう一回くらい行こうと思います!これは相当に楽しめる釣りもの。東京・神奈川にお住いの方は是非チャレンジしてみてはいかがでしょう。
TACKLE DATA
ルアー
ロッド:Daiwa/月下美人 76UL-S
リール:SHIMANO/アルテグラ1000S
ライン: PE 0.3
ルアー:スプーン・スピナー(5g〜8g)
フライ
ロッド:Caps/StreamTrail #3/4 8feet
リール:ORVIS/Battenkill 3/4
ライン: DT フローティング 3
リーダー:5x
FIELD DATA
多摩川
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